ビジネスホンの主装置だけ交換できる?2つの方法と注意点をプロが解説
- 2023/03/14
- 2023/03/14

目次
はじめに
先日、「主装置を交換したのに、電話が直らなかった」というご相談をいただきました。
原因を調べてみると、実は主装置ではなく電話回線側の問題でした。
こういうケース、よくあるんです。
会社で使っているビジネスホンにトラブルが発生したとき、
「主装置だけを交換したい」と考えることがあると思います。
この記事では、主装置交換で対処できるトラブルの種類と、
交換方法・注意点をわかりやすく解説します。
主装置が原因のトラブル|こんな症状が出ていたら
以下のようなトラブルは、主装置が原因のケースがあります。
- 主装置の電源が入らない
- 主装置のデータ設定が初期化されている気がする
- 電話の着信の仕方がこれまでと違う、意図した外線ボタン以外に着信してしまう
これらの症状が出ている場合、主装置を交換することで復旧できる可能性があります。
主装置だけ交換して電話機はそのまま使える?
結論から言うと、ビジネスホンは主装置だけを交換して、
電話機端末と基板はそのまま使い続けることができます。
ただし、機器の交換だけでなく、データ設定の作業が必要です。
これはビジネスホンの専門業者にしかできない作業ですので、
専門業者への依頼が前提になります。
その障害、本当に主装置だけが原因?
「主装置を交換したのに直らない」というご相談をいただくことがあります。
ビジネスホンは主装置だけでなく、ユニット・ケーブル・電源など複数の部品で構成されています。
電話の着信を受けるまでのルートは、
光ファイバー→ONU→LANケーブル→アダプター→ケーブル→外線ユニット→
メイン基板→内線ユニット→ケーブル→端子箱→ケーブル→電話機、という12ステップです。
この中のどこかに問題があれば、主装置を交換しても解決しません。
原因の特定には専門的な知識が必要で、素人判断で交換を進めてしまうと、
費用をかけても復旧しないリスクがあります。
ノイズがのる・電話がかかってこない・内線は正常、といった症状は、
機器ではなく電話回線側の不良が原因のことがあります。
その場合、ご契約の電話回線事業者(NTT東日本・西日本、ソフトバンク、KDDI、ひかりコラボ提供事業者)に先に確認しましょう。
配線プロへ手配した後に回線側が原因とわかると、費用がかかったのに復旧しないということになってしまいます。
配線プロへの依頼より前に、回線事業者への確認を必ず行ってください。
主装置交換が多いメーカー・機種シリーズ5つ
最近、主装置交換のご依頼が多いのは、SAXA・NEC・NTT・日立・ナカヨの5メーカーです。
ご利用中の主装置がこれらに該当する場合、主装置が原因のトラブルである可能性があります。
【画像挿入おすすめポイント】
主装置交換のご依頼が多い機種シリーズ一覧
【同じ型番】の落とし穴|ボタン電池問題に要注意
主装置の交換には、大きく2つの方法があります。
- 【同じ型番】:同じ型番の主装置に入れ替える方法。原則すべての主装置で対応可能。
- 【別の型番】:年式の新しい別の型番の主装置に入れ替える方法。
同じ型番への交換は、確実に動作する安全な方法です。
ただし、いくつか注意点があります。
まず、主装置が古すぎて中古市場で入手できないケースがあります。
その場合は【別の型番】への変更を検討することになります。
もう1つ重要なのが、ボタン電池の問題です。
主装置は設定データを保持するためにボタン電池を使っています。
このボタン電池が劣化・消耗していると、再起動のたびに設定がリセットされてしまい、
実質的に使い物にならなくなります。
中古機を販売しているサイトではこの注意が記載されていないことが多く、
導入してから問題に気づくというケースが後を絶ちません。
特に「SAXA GT500 / UT700 / HM700」はボタン電池が交換できない機種で、
劣化が進んでいると問題が起きる可能性が高いため、【同じ型番】への変更は推奨していません。
(SAXAでも、PT1000以降の機種は問題ありません)
【別の型番】に変える前に確認|電話機が使えなくなるケースも
別の型番の主装置に入れ替えると、年式が新しくなるため寿命が延び、
将来的な障害のリスクも下がります。
ただし、同じメーカーでも主装置が変われば、
今まで使っていた電話機が接続できなくなるケースがほとんどです。
ユニット基板も使えなくなることが多いため、下記の対応表で事前に確認しておきましょう。
| メーカー | 機種 | 同型番 | ボタン電池交換 | 別型番 |
|---|---|---|---|---|
| SAXA | GT500 | ○ | × | × |
| SAXA | UT700 | ○ | × | × |
| SAXA | HM700 | ○ | × | ○(PT1000) |
| SAXA | PT1000 | ○ | × | ○(PT3000) |
| SAXA | PT3000 | ○ | × | × |
| NTT | αGX | ○ | ○ | × |
| NTT | αNX | ○ | ○ | × |
| NTT | αNX2 | ○ | ○ | × |
| NTT | αN1 | ○ | ○ | ○(αA1) |
| NTT | αA1 | ○ | ○ | ○(αN1) |
| NTT | αZX | ○ | ○ | × |
| NEC | AspireS | ○ | ○ | ○(AspireX) |
| NEC | AspireX | ○ | ○ | ○(AspireUX) |
| NEC | AspireUX | ○ | ○ | ○(AspireWX) |
| NEC | AspireWX | ○ | ○ | ○(AspireWXPlus) |
| NEC | AspireWXPlus | ○ | ○ | × |
| 日立/ナカヨ | ET-iE/NYC-iE | ○ | ○ | ○(ET-iF/NYC-iF) |
| 日立/ナカヨ | ET-iF/NYC-iF | ○ | ○ | ○(ET-Si/NYC-Si) |
| 日立/ナカヨ | ET-Si/NYC-Si | ○ | ○ | ○(integralX/NYC-X) |
| 日立/ナカヨ | integralX/NYC-X | ○ | ○ | × |
どちらのパターンが自分の機種に合っているか迷う場合は、配線プロに相談してみてください。
迷ったら配線プロへ|3つのステップで障害解決
配線プロは、ビジネスホンの設置だけでなく、障害対応のプロでもあります。
状況に応じて最適な提案をしてもらえます。
対応の流れは大きく3つです。
- 1 電話で症状を確認して提案をもらう
- 2 訪問して1次的な障害対応を行い、症状を判断してもらう
- 3 主装置の実際の交換を行う
派遣のたびに費用がかかるので、コストを抑えたい場合は、
お客様側でできる確認(電源・ブレーカー・回線事業者への連絡など)を先に済ませておくのがおすすめです。
ただし、電話だけで解決できることには限界がありますので、
急ぎの場合は早めに派遣依頼をした方が安心です。
機器・部材・予備品・テスト用品を事前に揃えて訪問し、できる限り1回で障害解決を目指しています。
主装置の電源再起動、行ってよい?
障害対応の方法のひとつに、主装置の電源再起動があります。
製造年度から7年以内であれば、再起動しても問題ない可能性が高いです。
ただし、万が一の事故によりデータが消失するリスクがゼロではないため、
自己責任での対応になります。
製造年度から7年を超えている場合はボタン電池が消耗している可能性があります。
その状態で再起動すると、設定されたすべてのデータが消失するリスクがあるため、
慎重に判断してください。
まとめ
ビジネスホンの主装置交換は、症状や機種によって方法が変わります。
同じ型番なら確実ですが、ボタン電池の問題がある機種は別の型番への変更を検討する必要があります。
また、障害の原因が主装置とは限らず、電話回線や他の部品が原因のこともあります。
焦って主装置を交換してしまう前に、回線事業者への確認や配線プロへの相談を活用してみてください。





